鴻臚館時代の香り

福岡城の日々

 

鴻臚館には、仏典、装飾品、織物、陶磁器など唐物(からもの)と呼ばれる外国からの輸入品が多くもたらされました。

その唐物のひとつであった香(香木、香料)は、当初は仏教儀式や薬として使用されていましたが、平安時代には薫物(たきもの)という独自の文化として発展しました。

薫物とは、香木や樹脂を細かく砕き、粉末のまま或いは蜂蜜などの粘りのあるものと練り合わせ、炭火などにかけて発散させ、室内や衣服に焚きしめて香りを楽しむものです。平安時代には、貴族の遊びや教養として、香の調合を競う薫物合わせが行われていました。

現在、鴻臚館では冬の香、また祝い事の際にも使用される人気の高い「黒方(くろぼう)」を、皆様に自由にお試しいただけます。

 

桜の木も紅葉し始めた福岡城にお越しになり、「心にくくしづやかなる匂い」として源氏物語にも登場する「黒方」の香りを体験してみませんか。

  

 

スタッフ一同お待ちしております。

 

 

 

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