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『潮見櫓』復元・公開

−100年の時を越えて、在りし日の姿へ−

福岡城は、関ケ原の戦いの功により、筑前52万石の領主となった黒田長政が慶長6(1601)年から7年の歳月をかけて築城しました。かつては、47以上の櫓があったと言われており、海側から望むと、鶴が羽ばたく姿に似ていることから「舞鶴城」とも呼ばれていました。

福岡市では、福岡城跡の整備を進めており、これまでに国の重要文化財の多聞櫓の修理や石垣の修理をおこなってきました。そして、令和5年から建物の復元工事をすすめてきた潮見櫓が、令和7年春ついに竣工しました。

潮見櫓は、舞鶴公園の北西の隅にあった櫓です。
明治41(1908)年には「崇福寺」(博多区千代)に移築され、仏殿として使用されていました。
平成2(1990)年からはじまった福岡市の調査で、小屋裏から見つかった棟札により、この崇福寺に移築された建物が「潮見櫓」だということがわかり、移築復元をおこないました。
復元工事では、大切に保管してきた江戸時代当時の部材を使用し、また伝統的な工法を用いました。
職人の技術の粋を集めて造られた潮見櫓に、ぜひお越しください。

移築前の崇福寺仏殿(左が花見櫓、右が潮見櫓)

御城内絵図(元禄12(1699)年)

城北西部の守りの要(かなめ)、
海を臨む「潮見」の櫓

潮見櫓は三の丸北西隅の土塁上にあり、城外に面する櫓の北面と西面の下には、石垣が築かれています。櫓からは海原を見渡すことができ、そのため「潮見」の名前が付いたのでしょう。廃城後の明治41(1908)年、花見櫓と共に黒田家の菩提寺であった崇福寺(福岡市博多区)に移築され、仏殿として使用されました。
平成2(1990)年、福岡市は建物を買い上げ、建物復元のための調査を開始しました。その結果、潮見櫓の建物構造(木造二階建て、東・南付櫓)を明らかにすることができました。現在の櫓は、かつての古材を用い、失われた部材には新材を使用して復元したものです。復元工事は、令和7(2025)年3月に完成しました。

屋根の様子

工事中の潮見櫓(屋根部分)

建築部材について

かつての潮見櫓である崇福寺仏殿の建築部材は、解体の際にすべて調査を行ない、潮見櫓に使われていた江戸時代の部材を選別して、櫓のどの部分に使用されていたのか、復元建物に使用可能な部材か否か、を判断しました。その結果、潮見櫓の2階部分は多くの古材が残っていることが分かりました。復元建物に使われている柱・梁のうち、茶色のものが櫓本来の古材で、白木はすべて新材です。
屋根瓦も可能なものはすべて再利用しています。古瓦を使用した屋根は、新瓦部分に比べて色がまばらになっていることが分かります。古瓦は南側の屋根を中心に葺いていますので、屋根の色にも注目してください。

発掘された潮見櫓の石垣

発掘された潮見櫓の石垣

石垣について

潮見櫓の石垣は、土塁頂部の城外に面した櫓北面と西面にのみ築かれています。地表からの高さは1.7m程度と低く、土塁の水際には腰巻石垣が巡っています。石垣の長さは北側14m、西側16mで、櫓周辺にしか石垣は造られていません。
 築石(つきいし)には、礫岩などの自然石や割石を用い、下之橋御門などの石垣で顕著な花崗岩の切石は使用していません。石垣の隅部には、発達した「算木積(さんぎづみ)」を使用しておらず、福岡城築造当初の古式の特徴をとどめています。櫓の復元前には、石垣は地中に埋もれており、発掘調査により姿を表した際には、多くの石が抜け落ちた状態でした。そこで、石垣の修理には同じ石材を用い、江戸時代と同じ工法で積み上げています。

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福岡市では、今後の福岡城整備のための資金として福岡城整備基金(愛称:福岡みんなの城基金)を設置し、皆様へ寄付等の協力をお願いしています。
福岡市のシンボルとなる福岡城の整備に際して、行政だけでなく、皆様と一体となって進めていくことで「私たちの城」として、より愛される城にしていきたいと考えています。

史跡福岡城跡の歴史的建造物(櫓・門など)の復元整備にかかる経費の一部として使用させていただきます。

無料ガイドツアーGuided Tour

福岡城さくらまつり

開催日

3月26日(水)~4月6日(日)
1日4回実施(予定)
①10時30分~、②11時30分~、③13時00分~、④14時00分~※都合によりお休みとなる場合あり

集合場所

福岡城内(鴻臚館広場)
福岡市ブース前(緑の旗が目印です!)

定員

各回先着10名程度(予約不要)
※5分前に集合場所にお越しください

コース内容
(予定)

東御門~本丸~天守台~裏御門~多聞櫓 約45分
※状況によっては、コース内容が変更になる場合があります
※日本語のみのご案内です

福岡城・潮見櫓★新コース(3月29日から実施)

開催日

土曜・日曜・祝日
1日4回実施(予定)
①10時00分~、②11時30分~、③13時00分~、④14時30分~※都合によりお休みの場合あり

集合場所

三の丸スクエア(旧舞鶴中学校跡地)

定員

各回先着10名程度(予約不要)
※5分前に集合場所にお越しください

コース内容
(予定)

三の丸スクエア~名島門~下之橋御門~(伝)潮見櫓~三の丸広場~潮見櫓 約60分
※状況によっては、コース内容が変更になる場合があります
※日本語のみのご案内です

その他

車椅子での参加をご希望の方は、1週間前までに下記事務局へご予約ください。(1回につき2台まで)

潮見櫓 一般公開についてPublic Opening Schedule

  • ▼竣工記念特別公開     ※通常公開では入れない   二階も公開

  • -期  間:令和7年3月17日(月)~5月11日(日)※4月14日(月)は休館

       -時  間:10時~16時 

       -公開範囲:潮見櫓一階および二階

  • ▼通常公開

  • -期  間:令和7年5月13日(火)~

       -時  間:10時~16時(月曜休館。月曜が祝日の場合、翌平日休館。)

       -公開範囲:潮見櫓一階

  • 福岡城まち歩き

  • さくらまつりの開催合わせ、福岡観光案内ボランティアによる福岡城まち歩き(土日祝・定時・無料)がはじまります。

  • 福岡城整備基金(福岡みんなの城基金)

  • 福岡市は、潮見櫓など福岡城の歴史的建造物(櫓・門等)の復元整備を目的とした寄付金を募集しています。

お問い合わせ先Contact

潮見櫓・基金に関すること

福岡市史跡整備活用課

  • 電話:092-711-4784

  • FAX:092-733-5537

福岡城ガイドツアーに関すること

(公財)福岡観光コンベンションビューロー

  • 電話:092-733-5050

  • FAX:092-733-5055