福岡城跡に新エリア誕生

福岡城の日々

福岡城の東側、高等裁判所跡地に、このたび新しいエリアがオープンし、10月5日に記念式典が行われました。

このエリアに新しく造られたのは、約300台が収容可能な大駐車場と城内の情報を発信する案内施設(トレーラーハウス)及びテニスコートです。

 

この駐車場の整備により、福岡城・舞鶴公園へのアクセスがさらに便利となります。「福岡城むかし探訪館」や「鴻臚館跡展示館」にも近い駐車場となりますので、どうぞご利用ください。
案内施設に立ち寄ってから散策コースを決めていただくのもいいですね。

さて、この新エリアですが、福岡城築城当時は「東の丸」と呼ばれた場所でした。

本丸が完成するまでの間、初代藩主・長政公の仮の屋敷が置かれており、二代目の忠之公はこの場所で生まれました。その後、長政公が本丸御殿に移った後は、家臣の栗山備後の屋敷となり、その子、栗山大膳による黒田騒動(二代藩主忠之と大膳との関係が悪化し、大膳が屋敷に立て籠もった)の舞台ともなりました。

 

さらに今回、江戸時代の城内への動線の再現として、上之橋御門跡から入る園路も併せて整備されました。

現在、城内に入るには、上之橋を渡って右手の道を進む方が近道ですが、江戸時代にはこの道はなく、まっすぐ進み、突き当りを左手に曲がるのが本来の道です。この場所に「上之橋御門」がありました。

道路が桝形に曲がったこの場所は、「虎口構え(こぐちがまえ)」といい、敵を囲い込み、矢や鉄砲で三方から攻撃して敵の侵入を阻む仕掛けとなっています。厳重な防御を突破しなければ、城内には入れなかったことが実感できますので、ぜひ今回整備されたルートを利用してみてください。

 

福岡城跡は、都心にありながら、豊かな自然と歴史を満喫できる場所です。今回新しいエリアが加わり、さらに魅力的になりました。

徐々に秋の色が深くなっていく城内では、今後さまざまなイベントが開催されます。

行楽の秋を、どうぞ福岡城跡でお楽しみください。スタッフ一同お待ちしております。

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