暑さも少しずつ和らぎ秋の気配を感じられるようになってきました。今回は福岡城跡の秋の風景と松木坂(松ノ木坂)御門櫓に触れたいと思います。
まず、松木坂御門ですが、二の丸北西に配置された城門で三の丸からの主要な出入口だったと思われます。上層が櫓構造になっており、3つの櫓をあわせて『松木坂御門櫓』と呼ばれていました。北側を「大組櫓」南側を「屏風櫓」。つまり南北の櫓を個別に呼ぶときは、それぞれ「大組櫓」「屏風櫓」と呼ぶということであり、その場合は門の上の櫓は「松木坂御門櫓」と呼ぶことになります。また3つは、続き櫓となっていたようです。
(福岡城むかし探訪館内すりガラスの松木坂御門櫓)
※石垣上の左手が大組櫓、門の上が松木坂御門櫓、右手奥が屏風櫓。
松木坂御門櫓ですが、1800年から1827年の間に南の丸にあった櫓に納められていた鉄砲が、櫓内の柱に貫(ぬき)が渡しあって手入れ作業に支障があることや、湿気が多いことを理由に武具櫓奉行管理の下にこの櫓に武器が収納されていたと考えられています。
※参考史料・・・新修『福岡市史』特別編「福岡城」
現在の松木坂御門櫓跡です。左側が大組櫓の石垣台です。屏風櫓が建っていた石垣はなくなっています。これらの櫓を今見ることが出来ないのは残念ですが、当時に思いを馳せ散策するのも味わい深いかもしれません。
また福岡城跡では所々で秋の花々を見ることができます。二の丸梅園に咲いている白い彼岸花や、石垣を背景にして咲くキバナコスモス。とても風情があります。散策しながらひっそりと咲いている花々を見つけるのはいかがでしょうか?
福岡城跡で秋の散策をどうぞお楽しみください。そしてお越しの際は、「福岡城むかし探訪館」や「鴻臚館跡展示館」、「三の丸スクエア」にも是非お立ち寄りください(^^)/