シリーズ最終回のお気に入りの場所は、福岡城の西側に南北に長く続く石垣です。
「福岡城跡」の石碑から松ノ木坂を上っていく石段も大好きです。秋には銀杏の落ち葉で黄色い絨毯のような景色になります。
が、今回はあえて松ノ木坂ではなく、石碑の右側に進むと見えてくるお気に入りの風景を紹介します。
まず、すぐに現れるのが石垣とベンチの風景。
さらに道路沿いを進むと、ツツジ園の奥の大きな木と石垣。
舞鶴公園管理事務所にお尋ねしたところ、この木はクスノキで樹齢ははっきりとは分からないそうですが、この大きさだと、100年は経っているのでは?とのことでした。
石垣よりも高く成長していくクスノキの生命力と、崩れることもなくこの場所で木々の成長を見守っている石垣の二つから、パワーをもらう場所でもあります。
さて、この石垣はいったん桐ノ木坂のところで上にと方向が変わりますが、逆に上から降りてきた石垣が南へと延びていきます。
そしてこの角から菖蒲園までの石垣は、刻印探しが楽しめる場所でもあります。
じっくり目を凝らしながら探すと、アルファベットのDやひし形、ハートの刻印を見つけることができます。
刻印がある石を探すのには時間がかかりますが、下の写真のように歯形のような跡がついた石は、ここの石垣に限らず、城内のいたるところで見つけることができます。
これは矢穴といい、石に穴をほり、そこにくさびを入れてたたいて割ったためにできた跡です。
そしてここの石垣では、その穴を掘る印が付いた石や、穴まで掘ったものの割らずに使用した石を見ることができます。
このように、石を観察しながら歩いていくとちょっとした発見があるのも、お気に入いりの理由です。
そして一番のお気に入りは、何と言っても多聞櫓と石垣の風景。
お城らしさを感るスポットです。春の桜に始まり、つつじや菖蒲の花、新緑が、そして秋には紅葉がこの景色に彩りを加えてくれます。冬には石垣そのものの美しさもしっかりと見ることが出来きます。
いつ来ても違う表情を見せてくれる福岡城。その魅力をスタッフ一同これからも心をこめて伝えてまいります。
どうぞお楽しみに‼