当館の裏には、「筑紫の館」万葉歌碑があります。
8世紀、遣新羅使が、筑紫館(後の鴻臚館)で
故郷の大和に残した家族に向けて詠んだ歌です。
[鴻臚館:古代(飛鳥、奈良、平安時代)の迎賓館に相当する施設]
今よりは 秋づきぬらし あしひきの
山松かげに ひぐらし鳴きぬ
今はもう秋になってしまったらしい。
山の松陰でヒグラシが鳴き始めた。
都を出てからすでに長い時間が経ってしまった。
予定では秋に都へ帰るはずだったのに、まだ筑紫にいる。
いつ故郷に帰れるだろうか。
昔も今も変わらぬ故郷を懐かしむ思い、恋しい人への思いが伝わってきます。
福岡には、まだ沢山の万葉歌碑がありますので、当時の世界に思いを馳せ、
万葉歌碑巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(参考)
「荒津の浜」万葉歌碑 (大濠公園)
「荒津の崎」万葉歌碑 (西公園)
「西公園入口」万葉歌碑 (荒戸2丁目)
「草香江」万葉歌碑 (六本松1丁目)