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エンゼルスの「兜」と赤合子

福岡城の日々 2023年06月25日(日)
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今年のエンゼルスのホームランセレブレ-ションで注目を集めた「兜」。

鹿児島県薩摩川内市にある「甲冑工房丸武産業」さんで製作されたものと知りびっくり!

なんと、当館で展示している「朱塗合子形兜」(しゅぬり ごうすなりかぶと)が作られた工房だったのです‼

「朱塗合子形兜」は「朱漆塗合子形兜」(しゅうるしぬり ごうすなりかぶと)のレプリカです。

「朱漆塗合子形兜」とは、黒田家3代目藩主光之が官兵衛の「銀白檀塗合子形兜」(ぎんびゃくだんぬり ごうすなりかぶと)を模して作ったものです。

「銀白檀塗合子形兜」は官兵衛が結婚する際に光姫の実家の櫛橋家から贈られたものと言われています。

「合子」とは「蓋つきのお椀」という意味で、夫婦一対という意味をもたせたという説や、お椀の中身のように戦場で敵を飲み干すという説もあります。

官兵衛は、このお椀のような形の兜を常々用いており、「如水(官兵衛)の赤合子(あかごうす)」として、敵方に恐れられたと伝えられています。

「朱漆塗合子形兜」の実物は「福岡市博物館」にありますが、「銀白檀塗合子形兜」の実物は「もりおか歴史文化館」にあります。なぜ福岡ではなく、岩手県盛岡市にあるのか?

この「銀白檀塗合子形兜」は黒田官兵衛が家臣・栗山利安に譲ったものですが、息子である栗山大膳がお家騒動の後に盛岡藩お預かりとなり、その際盛岡に持って行ったからだと言われています。

さて、エンゼルスの兜パフォーマンスのニュースを見てもう一つ驚いたことがありました。

「大谷君がホームランを打ったら自分も兜をかぶって祝いたい!」と手折りの兜を持参された男性がニュースに登場されましたが、なんとその折り紙の兜と同じものが三の丸スクエアにあるのです。

LINEを利用したゲームの「福岡城謎解きタイムトラベル」に参加されたお客様のゴールの記念になるものを、と当館のスタッフが折りました。官兵衛の「赤合子」もあります。

大谷選手の出身地、岩手県に本物がある官兵衛の「赤合子」。エンゼルスが「敵を飲み干す」ことができるように、この「赤合子」を被った大谷選手を見る日がこないか、と夢のようなことを考えています。

が、探訪館の「赤合子」の撮影は、夢ではありません!いつでもできます。

また、謎解きゲームで福岡城内を巡り三の丸スクエアにゴールされたら、この折り紙兜をかぶって記念撮影ができますので奮ってゲームにご参加ください。

(スタートは「福岡城むかし探訪館」になります。1アカウント500円いただいております。

詳しくはこちら

スタッフ一同お待ちしています。