近年の温暖化が影響してか、福岡城内は早くも夏の兆しです。
緑が色鮮やかに生い茂って、これから先の強い日差しをよく遮ってくれそうです。
お堀には今年の蓮(ハス)が顔を出し始めています。
夏の朝に見る清々しい白い花の蓮。それはそれで見事なのですが…
可愛らしい新葉によって、堀に自然に描かれた水玉模様。
そしてその模様が日々変化していく、今この時期の景色を、個人的にはどの季節よりも
楽しんでいます^▽^
さてこの景色をご覧いただける、上之橋御門の坂を上りきると広い鴻臚館広場が現れます。
ここは皆さま周知の、鴻臚館という古代の迎賓館が存在していた場所。
世紀の発見である遺構は、この下に約900年という長い間、眠り続けていました。
1987年の発見から約30年弱ほどの発掘調査を経て、今、再びこの広場の下で眠りについています。
今回ご紹介したいのは、この広場にあるフェンスに取り付けられたこちらです。
経年で少し趣のある雰囲気になっていますが、鴻臚館に関わる人物などを紹介しています。
そしてこのフェンスの他の面には
鴻臚館の時代が終わり、約400年あとにこの地に造られた福岡城に関連する人物が。
藩祖黒田官兵衛や、初代藩主長政だけでなく、幕末の動乱期に活躍した福岡藩の
志士についても紹介しています。
そしてまた他面には
黒田藩の終焉、その後の陸軍第24連隊の兵営、そして太平洋戦争を経て、この地が
平和を象徴する場所となったことを紹介しています。
わずか10数枚のパネルですが、この場所を流れてきた永い時を感じていただけるかと思います。
もちろん鴻臚館についての詳しい紹介のパネルもあります。
鴻臚館広場では週末にイベントなども行われ、多くの方が訪れています。
是非、お越しの際には広場の周囲もぐるりと回って、千数百年の時の間、彼の時と同じように
流れる風や雲、鳥の声を感じながら、この案内看板を探してみてください。
※この度記載の看板は令和5年9月をもちまして、撤去されております。