「スタッフお気に入りの場所」、第5回目は「上之橋(かみのはし)」です。
福岡城内へと通じる3つの橋のうち、江戸に近く、お殿様や客人のための公式の出入口だった「上之橋」。福岡城の表玄関であるこの場所は、巨大な堀と堂々とした橋が、鉄壁の守りを誇る福岡城の威厳を感じさせてくれます。
上之橋は現在全て石組みですが、昔は中央部分が木組みになっていました。敵が攻めてきた時に、自ら橋を焼き落として城内に入らせないための仕掛けです。さらに橋の一画には、排水の仕組みもあったそうです。
この上之橋から、広―いお堀を西の方角へと望む景色が絶景です。
奥の方には、福岡タワーもバッチリ見えます!
桜の名所として有名な福岡城跡。上之橋からは、お堀に映える桜も堪能できます。
桜だけではないですよ!福岡城跡は、蓮の花の名所でもあります。
夏、堀が一面に蓮の葉で覆い尽くされる様子は圧巻です。
現代的なビル群と調和したお堀の風景を楽しめるこの場所が、私のお気に入りです。
さて、私の上之橋での楽しみをもう一つ。
橋を渡った後は、右手に曲がり城内へと進む方が大半だと思われます。が、
こちらは後世に造られた道で、実は、城内へと続く本当の道があるのです。
正面は突き当りに見えますが、まっすぐ進むと・・・
立派な桝形虎口(ますがたこぐち)が現れます。敵を囲い込み、勢いを削ぐための空間です。
左手にはかつて上之橋御門(かみのはしごもん)が建っていました。
こちらが城内へと続く正式な入口です。
この道を通る方はほとんどいないため、立派な石垣に囲まれた巨大空間を独り占めできます。
福岡城跡へお越しの際は、上之橋からの景色を堪能した後、こちらの道を通って城内へと入ってみてください。正式な入口から城内へ入ると、今までとは違った風景が見えるかもしれません。
桜の開花が楽しみな季節となりました。お花見ついでに「福岡城むかし探訪館」へもどうぞお立ち寄りください。スタッフ一同お待ちしております。