夏から秋へ

福岡城の日々

 

9月に入り朝夕の涼しさや、陽が落ちる速さなどで、やはり少しずつ季節は移っていっているのだなぁと感じます。

今夏は前半は全くの雨なし、逆に8月初旬頃からはずっと雨続き、と極端な天候の夏でした。

 

福岡城内では

水かさのました堀に立ちすくむ(?)アオサギの姿や

 

 石垣の間からは小川のようなせせらぎ

 

そして探訪館の横に出来た水たまりは、まるで川のようだったり

と、いつもの夏には見かけない風景も現れました。

 

先日、鴻臚館跡展示館のそばで『露草(つゆくさ)』が咲いていました。

『露草』は万葉集の和歌でも歌われている植物で、歌の中では「月草」「鴨頭草」どちらも「つきくさ」の名前で登場し、他にも「ほたる草」「藍花(あいばな)」「青花(あおばな)」などの別名があります。

花は青色で珍しいため、染料にも使われていたとか。

 

朝顔と同じく朝咲いて、昼頃にはしぼんでしまうため、古来より日本人が儚さを感じる馴染み深い花だったようです。

 

初夏~初秋に咲く花ではあるのですが、俳句などでは秋の季語となっています。

私も露草を見ると何故か秋の気配を感じてしまいます。

秋草の中に埋もれながらひっそりと咲いている…子供の頃の思い出からくる心象風景なのかもしれません。

 

福岡城内は今ちょうど季節の変わり目、夏と秋が混在する時期にきています。

カエデの木も全体が黄緑~黄色っぽくなっています。

 

桜の木にも黄色に色づいた葉がちらほら見えます。

コロナウイルス感染拡大防止のため、当館も9/12までは休館となっており、なかなか足を運んでいただくことも難しい日々が続いていますが、秋に向けたイベントも色々企画しています。

 

この暑さを超えれば多くの人が城内で穏やかな時間を過ごしている…その日が一日でも早く来ることを願いつつ、スタッフ一同黙々と準備中です。

ご期待ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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